今回は居飛車が15歩と突いてくる場合について検討します。
僕が覚えている限りでは15歩と突かれた将棋は過去に2局のみです。出現確率は激レアですが、意外と手強いです。
図1は43金ルートで、先手の24歩同歩23角に対して52角と打った局面です。普通なら24歩同歩23角と打ち込んでくるのはあまり怖くないのですが、ここで15歩が活きる変化があります。
図1から14歩(図2)
15歩の影響でこの手があります。端を絡めて後手からの22飛を防ぐ意味です。手順を進めると・・・
図2から同歩同香12歩(図3)
図3の12歩が本筋だと思います。これに代えて13歩とするのは以下12歩同香32歩(参考図a)の変化を与えて、一局ながら後手不満です。
本筋に戻ります。
図3からは先手に2通りの手があります。【1】12香成【2】32歩
【1】図3から12香成同香13歩同香14歩26香28歩14香同馬12飛(図4)
図4に至る手順中、26香に対して仮に先手が無視して13歩成とすると29香成14角成25桂(参考図b)となり後手優勢。なので先手は28歩と受けておくのが無難です。12飛の利かしが入った図4は一局ながら後手ペースだと思います。
【2】図3から32歩25桂(図5)
32歩には25桂がこの場合の好手です。以前の記事では25桂ではなく41飛と引く手を載せていた気がしますが、この場合は12香成で23角が生き残ってしまうため41飛は悪手になります。ちなみに図2の14歩に代えて32歩にも25桂とすべきだと思います。図5からは例えば
・34角成同角33金44飛34金同飛(図6)意外とぴったりな角打ちがなく後手十分。
・31歩成33金41角成同角同と同飛22角44角(図7)以下77銀32金などで後手十分。
・12香成33金14角成12香13歩26香28歩13香同馬32飛67銀34角(図8)67銀は手待ちの意味で適当に指してみましたが、34角から次に23金を狙えるため後手優勢。
検討は以上です。